看護師はやめとけ、ブラックと言われる理由は？現役看護師がメリットやホワイトな職場についても解説

「看護師はやめとけ」「ブラックすぎる」そんな声を見かけて、不安になった方も多いのではないでしょうか。

確かに、看護師という仕事は命を預かる責任の重さや不規則な勤務体系、人手不足など、過酷な一面があります。しかし一方で、やりがいを感じられる瞬間や、働きやすい「ホワイト職場」も確実に存在します。

この記事では、現役看護師として働く筆者が、実際の経験をもとに「看護師＝やめとけ」と言われる理由を掘り下げつつ、看護師という職業の本当の魅力や、転職で見つかるホワイトな職場の特徴まで、リアルな声で解説します。

これから看護師を目指す方、あるいは働き方に悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

【この記事を読めば分かること】
・看護師が「やめとけ」「ブラック」と言われている理由
・看護師として働くメリット
・ブラックな職場とホワイトな職場の見分け方
・おすすめの看護師転職サイト

本当に看護師はやめておいた方がいいのか？

まずは看護師として働いている人たちの実態を確認しましょう。

看護師をやめたいと思う人の割合

実際、「看護師をやめたい」と一度でも感じたことがある人は約70%以上とも言われています。また、「実際に転職を考えたことがある」という人も60％以上に及びます。

出典：看護roo!「看護師アンケート調査2021」

看護師の離職率

「病院看護実態調査」によると、常勤看護師の離職率は約12%、新卒の離職率は平均約10%とされています。

出典：日本看護協会「2023年 病院看護実態調査」

一般企業の平均離職率が約15%前後であるのに対し、看護師の離職率は数字だけを見ると決して高すぎるとは言えませんが、他業種とは異なるプレッシャーが離職する要因になっているのです。

看護師はやめとけ・ブラックと言われる理由

「看護師はやめとけ」「ブラックすぎる」と言われる背景には、実際に働く看護師たちが感じている過酷な労働環境や心理的ストレスがあります。

サービス残業は当たり前

看護師の現場では「定時＝仕事が終わる時間」ではないことが多く、記録の入力や申し送り、雑務などが勤務後にズレ込むのが日常です。こうした残業に残業代がつかない「サービス残業」が常態化している職場も少なくなく、「働いているのに報われない」と感じる原因になっています。

【なぜ定時で帰れないの？】
・受け持ち患者の記録に時間がかかる
・定時直前に緊急入院や急変の対応をすることがある
・自宅に仕事を持ち帰れない
・人手不足 など

肉体的・精神的にもきつい

患者さんの移乗や体位変換など、日常的に体力を要する業務が多く、腰痛や疲労は看護師の職業病とも言われます。1日中動き回っているため、体力がないとすぐに疲れてしまいます。

さらに、命を預かるという責任やミスが許されない緊張感の中で働き続けることで、精神的にもすり減ってしまう人が多いです。

時には、認知症患者さんからの暴言暴力や、患者さんの死に直面することも少なくはなく、安定したメンタルがないと看護師の業務は務まりません。

給与が見合っていない

夜勤や不規則勤務をこなしても、実際の月給は「思ったほど多くない」と感じる人も多いです。看護師の夜勤手当は1回あたり1〜2万（2交替の場合）とされているので、夜勤がなければそれほど月給は高くありません。

責任の重さ・業務の多さに比べて給与水準が納得できないという声は根強く、「この待遇で一生続けられるのか」と将来に不安を抱く看護師も少なくありません。

休みが取りづらい

人手不足により、希望通りに休みが取れなかったり、有給が消化できなかったりするケースは珍しくありません。

病院勤務の新人や独身の方は、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休みは出勤せざるを得ません。友人や家族と予定を合わせづらいといった悩みも多く、プライベートとの両立が難しいと感じる要因になります。

人間関係のトラブルが多い

看護師の職場では、上下関係や派閥が厳しいこともあり、人間関係で悩む人が非常に多いです。特に新人や異動したばかりの看護師は、指導者との相性や雰囲気になじめず、職場に行くのがつらいと感じる原因になってしまうこともあります。

特に看護師の職場は女性社会なので、職場によってはピリピリしているところもあります。転職の際は、施設見学をしてしっかり人間関係を見極めましょう。

教育体制が不十分

新卒や中途採用者が入っても、丁寧な研修がなく、現場でいきなり実務を任されるというケースがいまだに存在します。特に中途採用に対しては、「初日からできて当たり前」と思われていることも多く、十分な指導を受けられないという声をよく耳にします。

「聞ける雰囲気がない」「先輩が忙しすぎて指導されない」といった環境では、不安やプレッシャーだけが積み重なり、離職につながりやすくなります。

看護師として働くことのメリット

「看護師はやめとけ」と言われている理由について述べましたが、看護師として働くことのメリットもたくさんあります。

国家資格で一生モノのスキルが身につく

看護師は国家資格であり、一度取得すれば一生使える専門職です。全国どこでも通用し、ブランクがあっても復職しやすいのが大きな強みです。

知識や技術は経験を積むほど磨かれ、自分のスキルとして一生の財産になります。

看護師は再就職するための研修も充実しており、ブランク明けでも安心して働き出すことができます。

就職・転職に強く、働き口に困らない

医療や介護の現場はどこも看護師不足が深刻で、求人は常に豊富です。転職市場でも引く手あまたで、「住む場所が変わっても再就職しやすい」「子育てが落ち着いたら復職したい」など、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

一般企業と比較すると簡単に就職・転職でき、今の職場が自分に合わないと感じたらすぐに転職できるなど、転職に対するハードルが低いのも魅力です。

新卒の場合、よほど人気な病院以外は落ちることはほぼないです。

やりがいを感じられる

患者さんの回復をそばで支えたり、感謝の言葉をもらえたりと、看護師ならではの「人の役に立っている実感」が日々の中にあります。決して楽な仕事ではありませんが、その分、感動ややりがいを強く感じられる職業です。

経済的に安定しやすい

看護師は手に職を持った安定職種です。基本給に加えて、夜勤手当や資格手当など支給されることが多く、他業種と比較しても給与水準は高めです。

不況や景気変動の影響も受けにくく、安定した収入が得られやすいのも魅力です。

また、以下の専門資格を取得すると手当が支給され、年収が上がるのも看護師のメリットです。

• 認定看護師
• 専門看護師
• 認定看護管理者

働き方の選択肢が広い

病院勤務だけでなく、看護師の活躍の場は多岐にわたります。正社員・パート・夜勤専従など柔軟な働き方も可能で、ライフステージに合わせて働き方を選べます。

パートや非常勤の求人も多いので、育児と仕事を両立しやすいのもポイントです。

ブラックな職場の特徴

ここでは、看護師として働くうえで「これは危険かも」と感じる職場の共通点をご紹介します。転職や就職の際に、ブラックな職場を避けるための参考にしてください。

他の求人より大幅に給与が高い

一見魅力的に思える高給与の求人ですが、極端に相場より高い場合は要注意です。その分、激務や人手不足、過酷なシフトが隠れている可能性があります。

「給与で釣らないと人が来ない＝働き続けにくい環境」という裏返しであることも多いのです。

選考時と採用時で条件が違い、実際の給与は求人で見たものよりも低くなる可能性もあります。看護師転職サイトを使うと、採用後にキャリアアドバイザーが病院側に条件交渉をしてくれることもあるため、心強いです。

離職率が高く、常に求人を出している

求人サイトでいつ見ても掲載されている職場は、人が定着せず頻繁に辞めている可能性があります。離職率が高いということは、職場に何らかの問題（人間関係、業務過多、指導不足など）があるケースが少なくありません。

看護師の平均年齢が高い

スタッフの年齢層が極端に偏っている職場、特に平均年齢が高すぎる職場では、教育体制が古かったり、新人が孤立しやすかったりする傾向があります。また、「若手がすぐに辞めてしまう環境」である可能性もあり、働きやすさに疑問が残ります。

しかし、平均年齢が高いということは、離職率が低く働きやすい職場という可能性もあるので、必ずブラックとは言えません。

気になる場合は、事前に施設見学をして確認するといいでしょう。

有給の取得率が悪い

表向きは「有給制度あり」としていても、実際には人手不足や雰囲気的に取りづらい職場もあります。「有給が取れない＝休むと現場が回らない」という状態は、働く側にとって大きな負担となり、長く続けるのが難しくなる原因にもなります。

離職率、職場の年齢層、有給の取得率などは、看護師転職サイトを利用することで、キャリアアドバイザーから内部情報として教えてもらえることがあります。

ブラックな職場はやめといたほうがいい理由

ブラックな職場で我慢して働き続けることは、あまりおすすめできません。今の職場がブラックだと気付いた方は、他の職場も検討するといいでしょう。

身体的・精神的にも負担が大きい

ブラックな職場では、長時間労働や人手不足が常態化しており、休憩も取れないほどの過密スケジュールが続くことも珍しくありません。

夜勤明けでもすぐ次の勤務に入るような過酷なシフトでは、体力も限界に達し、慢性的な疲労や睡眠不足で心身ともに消耗してしまいます。

精神的に余裕を失えば、ミスや事故のリスクも高まり、さらに自分を追い込んでしまう悪循環に陥ることもあります。

スキルアップする時間がない

目の前の業務に追われ続ける職場では、じっくり学ぶ時間や指導を受ける余裕がありません。特に新人や中堅の看護師にとって、知識を深めたり、専門性を高めたりする機会がないのは致命的です。

「とにかく目の前の仕事を回すだけ」になってしまい、看護師として成長できない恐れがあります。

看護師という仕事自体が嫌いになってしまう

看護師は本来人の役に立てるやりがいのある仕事でも、環境が悪いとその魅力を感じる余裕がなくなってしまいます。職場の人間関係や無理なシフト、感謝よりもクレームの方が多い日々に疲れ果て、「自分には向いてない」と感じて看護師を辞めてしまう人も少なくありません。

実際には、職場を変えれば働きやすさも感じ方も大きく変わることがあるのに、環境のせいで仕事そのものを諦めてしまうのは、とてももったいないことです。

＼オススメの転職サイト／

看護師 転職サイト	看護roo!	レバウェル看護	マイナビ看護師	ナース専科	ナースではたらこ
総合評価	5.0	4.8	4.6	4.5	4.4
求人数	210,000件以上	141,000件以上	85,000件以上	20万件以上	95,000件以上
対応エリア	全国	全国	全国	全国	全国
ポイント	・求人数が最大級 ・都市部に求人が多い ・初めて転職する人にオススメ ・看護師派遣として働ける ・コラムや独自のサポートが充実	・業界トップクラスの求人数 ・非公開求人が多い ・地方求人が多い ・職場の内部情報について詳しい ・エリアに特化したアドバイザー	・大手人材紹介会社が運営 ・病院以外にトラベルナースや企業看護師の求人が豊富 ・認知度NO.1	・地方求人に強い ・幅広い職種に対応	・24時間対応可能 ・逆指名がある ・企業看護師や治験看護師の求人もある ・公式アプリがある
公式サイトURL	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

ホワイトな職場の特徴！見極めるポイントは？

看護師として長く、心身の健康を保ちながら働き続けるには、「ホワイトな職場」を選ぶことが何よりのカギです。

そこで今回は、ホワイトな職場の特徴と、見極めるための具体的なチェックポイントをご紹介します。転職や就職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

離職率が低く、求人募集がほとんど出ない

スタッフが長く働き続けている職場は、それだけ働きやすい環境や人間関係が整っている証拠です。頻繁に求人が出る職場は「人が辞めやすい＝何か問題がある」可能性が高いため、逆に求人があまり出ていない職場は、スタッフが定着しているホワイトな環境であることが多いです。

転職サイトなどで「いつ見ても募集している職場」は慎重に確認をしましょう。

教育体制が整っている

ホワイトな職場では、新人・中途問わず丁寧なフォロー体制、研修が充実しているのが特徴です。定期面談、マニュアル整備などがある職場は、「聞きづらい雰囲気」や「放置される不安」が少なく安心して働けます。

残業手当が支給されている

働いた分がしっかり給与に反映されるかどうかは、職場の誠実さを測る大きなポイントです。残業があるにもかかわらず、「定時でタイムカードを押してからも仕事を続ける」「残業申請しづらい雰囲気がある」ような職場はブラック寄りです。

一方で、残業が発生しても正当に手当が支払われる職場は、労務管理がきちんとしており、ホワイトな環境と言えます。

まだまだ残業代が支払われない職場も少なくはないので、入職前に確認しましょう。転職サイトを使うと、キャリアアドバイザーが代わりに病院に確認してくれます。

年齢層の偏りがない

スタッフの年齢層が極端に若い、または高い職場は人が定着していないか、教育や文化に偏りがある可能性があります。

バランスの良い年齢構成の職場は、新人からベテランまでが自然に協力し合い、学びやすく働きやすい傾向があります。また、若手がしっかり成長していることや、世代間のコミュニケーションが機能している証でもあります。

おすすめの看護師転職サイト5選

ここでは働きやすい職場に転職するための看護師転職サイトを5つご紹介します。今の職場に不満がある人や他の職場も気になっている人は、まずは看護師転職サイトに登録してみることをおすすめします。

転職サイトにはそれぞれの特徴や強みがあるため、併用することでさらに良い求人を見つけることができます。

＼オススメの転職サイト／

看護師 転職サイト	看護roo!	レバウェル看護	マイナビ看護師	ナース専科	ナースではたらこ
総合評価	5.0	4.8	4.6	4.5	4.4
求人数	210,000件以上	141,000件以上	85,000件以上	20万件以上	95,000件以上
対応エリア	全国	全国	全国	全国	全国
ポイント	・求人数が最大級 ・都市部に求人が多い ・初めて転職する人にオススメ ・看護師派遣として働ける ・コラムや独自のサポートが充実	・業界トップクラスの求人数 ・非公開求人が多い ・地方求人が多い ・職場の内部情報について詳しい ・エリアに特化したアドバイザー	・大手人材紹介会社が運営 ・病院以外にトラベルナースや企業看護師の求人が豊富 ・認知度NO.1	・地方求人に強い ・幅広い職種に対応	・24時間対応可能 ・逆指名がある ・企業看護師や治験看護師の求人もある ・公式アプリがある
公式サイトURL	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

看護roo!

最大級の求人数を保有する看護roo!は、初めて転職する人も安心して利用できます。転職支援実績が豊富で、15年以上の経験を活かしたアドバイスをいただけます。看護師向け情報が豊富で、看護ケアや医療用語の説明など、求人以外にも役立つ知識が多いです。
また、求職者と医療機関の両方を同じチームで担当している看護roo!では、古い情報や間違った情報を提供される心配が少ないことが特徴です。キャリアアップを目指す人や働きやすい職場を探している人にもオススメです。

サービス概要
サービス名	看護roo!
求人数	210,000件以上
対象エリア	全国
料金	無料
運営会社	株式会社クイック 職業紹介許可番号：27-ユ-020100
公式サイト	https://www.kango-roo.com/

＼看護roo! 公式サイト／
今すぐ登録する

レバウェル看護（旧：看護のお仕事）

レバウェル看護は、非公開求人を含め、約14万件以上を保有しており、地方や都市部を問わず幅広い選択肢があります。また、サポートが手厚く、面接対策や条件交渉などを含む包括的な支援が魅力的です。
多くの求人を比較したい方やサポートを重視する方にオススメです。

サービス概要
サービス名	レバウェル看護
求人数	141,000件以上
対象エリア	全国
料金	無料
運営会社	レバレジーズ株式会社 職業紹介許可番号：13-ユ-302698
公式サイト	https://kango-oshigoto.jp/

＼レバウェル看護 公式サイト／
今すぐ登録する

マイナビ看護師

大手人材紹介会社が運営するマイナビ看護師は、求人数8万件以上保有しており、信頼感と安心感があります。キャリアアドバイザーの質も高く、登録から採用までしっかり丁寧にサポートしてくれるます。
じっくりサポートを受けたい人や幅広い選択肢の求人を探している人にオススメです。

サービス概要
サービス名	マイナビ看護師
求人数	85,000件以上
対象エリア	全国
料金	無料
運営会社	株式会社マイナビ 職業紹介許可番号：13-ユ-080554
公式サイト	https://kango.mynavi.jp/

＼マイナビ看護師 公式サイト／
今すぐ登録する

ナース専科（旧：ナース人材バンク）

ナース専科は、地域ごとの求人情報に詳しいため、地方在住の方でも利用しやすいです。また、多様な勤務形態（正社員、パート、夜勤専従、時短勤務など）に対応しており、様々な求人を取り扱っています。
地方での転職を考えている方や、育児や家庭と両立した働き方を探している方にオススメです。

サービス概要
サービス名	ナース専科
求人数	20万件以上
対象エリア	全国
料金	無料
運営会社	株式会社エス・エム・エス 職業紹介許可番号：13-ユ-190019
公式サイト	https://nurse-senka.jp/

＼ナース専科 公式サイト／
今すぐ登録する

ナースではたらこ

ナースではたらこは、希望に寄り添ったサービスと柔軟な対応で、多くの看護師に支持されています。特に「逆指名制度」と「24時間対応」という独自の特徴は、転職活動をよりスムーズかつ効率的に進める助けとなります。
特定の病院や施設で働きたい希望がある人や非公開求人を活用して好条件の職場を探したい人にオススメです。

サービス概要
サービス名	ナースではたらこ
求人数	95,000件以上
対象エリア	全国
料金	無料
運営会社	ディップ株式会社 職業紹介許可番号：13‐ユ‐303788
公式サイト	https://iryo-de-hatarako.net/

＼ナースではたらこ 公式サイト／
今すぐ登録する

まとめ

看護師は「やめとけ」「ブラック」と言われがちな職業ですが、その背景には過酷な勤務環境や人間関係の問題がある一方で、やりがいや安定した収入、キャリアの広がりなど、大きなメリットも確かに存在します。

大切なのは、「看護師＝ブラック」ではなく、働く職場によって環境が大きく左右されるということです。自分に合った職場を選び、無理なく成長できる環境で働ければ、看護師という仕事は一生モノのキャリアになります。

今回ご紹介したブラック職場の見極め方や、ホワイトな職場の特徴を参考に、後悔のない選択をしていきましょう。