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男性看護師は「やめとけ」と言われる理由は?現役看護師がメリットや上手に働く方法を解説

「男性で看護師?やめとけって言われたけど…」
そんな声を耳にしたことはありませんか?

看護師といえば女性のイメージが根強い一方で、実際に現場で活躍する男性看護師も年々増えています。とはいえ、職場での立場やキャリア、待遇に不安を感じる人も少なくありません。

本記事では「男性看護師はやめとけ」と言われる理由をリアルに解説しつつ、現役看護師の視点からメリットや上手に働くためのコツまで、余すことなくお伝えします。

ホスキャリコ(現役看護師)

職場に男性看護師がいて助かったと思う場面は多々あるので、私は男性看護師がもっと増えたら嬉しいと思っています。

【この記事で分かること】
・男性看護師は「やめとけ」と言われる理由
・男性看護師のメリット
・男性看護師として上手に働くポイント

目次

男性看護師は「やめとけ」と言われている理由

男性看護師の数は年々増加していますが、いまだに「やめとけ」と言われることがあります。その背景には、職場環境や社会的な固定観念、キャリア面の不安など、さまざまな理由が存在します。

ここでは、その主な理由を4つご紹介します。

看護師は女性社会なので、人間関係に苦しむ

2022年の厚生労働省「衛生行政報告例」によると、全国の看護師(正看護師)のうち、男性の割合は約8.5%です。特に20代では男性看護師の割合が1割を超えており、若年層では徐々に一般的になりつつあると言えます。

男性看護師は年々増加傾向にあるとはいえ、まだまだ女性看護師の占める割合が多いです。

そのため、男性看護師は女性特有の人間関係の中で孤立を感じやすいのが現実です。
男性看護師は、数が少ないゆえに「仲間内の会話に入りづらい」「女子同士のグループに気を遣う」といった精神的ストレスを抱えることがあります。

また、同性の相談相手が少ないため、悩みを共有しにくく、職場の人間関係でメンタルを崩してしまうケースもあります。

女性が多い職場がつらい場合は、少しでも男性看護師が多い職場に転職するのも一つの手です。

以下のように、力仕事や体力が必要な職場では、男性看護師の比率が高くなります。

男性看護師が多い職場
  • 精神科
  • 整形外科
  • リハビリテーション科
  • 救急救命科
  • 小児科 など

一般男性よりも平均給与が少ない

看護師の給与は決して低いわけではありませんが、他の男性が多い職種(例:IT、メーカー、商社など)と比べると、昇給の幅や生涯賃金に物足りなさを感じるという声があります。

35歳以降は一般男性のほうが年収がいい!

年代男性看護師 平均年収一般男性 平均年収差額
20〜24歳約396万円約279万円+117万円
25〜29歳約491万円約429万円+62万円
30〜34歳約516万円約492万円+24万円
35〜39歳約544万円約556万円−12万円
40〜44歳約555万円約612万円−57万円
45〜49歳約591万円約653万円−62万円
50〜54歳約562万円約689万円−127万円
55〜59歳約595万円約712万円−117万円
60〜64歳約492万円約573万円−81万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」および国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」

20代前半~30代前半では、男性看護師の平均年収は一般男性よりも高い傾向があります。しかし、35歳以降、一般男性の平均年収が男性看護師を上回り始め、年齢が上がるにつれてその差が広がる傾向があります。

一般企業における昇進や役職手当、業績連動型の報酬制度などが影響している可能性があります。

特に「将来的に家庭を持ちたい」「子育てや住宅ローンを考えたい」と思っている男性にとっては、夜勤手当があるにもかかわらず、収入が安定せず不安に感じることもあります。

将来性がない

看護師は資格職であり、一定の需要は常にありますが、男性看護師にとってはキャリアの選択肢が狭いと感じられることがあります。

また、医療業界は昇進や昇給のシステムが曖昧なことも多く、努力しても報われにくい、キャリアアップの道筋が見えにくいという不満につながることがあります。

「このまま10年後も同じ仕事を続けているのだろうか」と、将来への希望を持ちづらいという声もあります。

身体的・精神的にもしんどい

看護師の仕事は、夜勤・交代制・長時間労働・肉体労働・急変対応など、非常にハードです。男性という理由で力仕事を優先的に任される場面も多く、腰や肩を痛める人も少なくありません。

若いうちは体力があるのでいいですが、40代以降は体力的にもしんどいという声を耳にします。

また、精神的にも、命を預かるプレッシャーや、クレーム対応、職場内のギスギスした雰囲気などが重なり、心が擦り減っていきます。

特に新人時代には「怒られる」「うまく動けない」「自信をなくす」という悪循環に陥ることも多く、結果的に「自分には向いていない」と感じて辞めてしまう男性もいます。

男性看護師として働くメリット

男性看護師はやめとけと言われることもありますが、それ以上に男性看護師として働くメリットもたくさんあります。

国家資格で一生モノのスキルが身につく

看護師は国家資格であり、一度取得すれば一生使える専門職です。全国どこでも通用し、ブランクがあっても復職しやすいのが大きな強みです。

知識や技術は経験を積むほど磨かれ、自分のスキルとして一生の財産になります。

看護師は再就職するための研修も充実しており、ブランク明けでも安心して働き出すことができます。

就職・転職に強く、働き口に困らない

医療や介護の現場はどこも看護師不足が深刻で、求人は常に豊富です。転職市場でも引く手あまたで、「住む場所が変わっても再就職しやすい」「育休を取得したい」など、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

一般企業と比較すると簡単に就職・転職でき、今の職場が自分に合わないと感じたらすぐに転職できるなど、転職に対するハードルが低いのも魅力です。

新卒の場合、よほど人気な病院以外は落ちることはほぼないです。

やりがいを感じられる

患者さんの回復をそばで支えたり、感謝の言葉をもらえたりと、看護師ならではの「人の役に立っている実感」が日々の中にあります。決して楽な仕事ではありませんが、その分、感動ややりがいを強く感じられる職業です。

男性ならではの冷静さや判断力を活かしながら、人間関係だけでなく社会貢献性の高さにもやりがいを感じることができる職業です。

男性看護師が必要とされる場面も多い

男性看護師は、精神科や救急、手術室、介護・リハビリ分野などで「体力・判断力・安全確保」の観点から特に重宝されます。

また、高齢男性のケアや移乗介助など、同性によるケアが望まれる場面でも、男性看護師の存在が欠かせません。

さらに、女性中心の職場において、男性がいることで職場の雰囲気が和らぐこともあり、職場内のバランス役としても求められる存在です。

ホスキャリコ(現役看護師)

病棟に一人男性看護師がいるかいないかで、職場の雰囲気がガラッと変わります。特に力仕事をするときに男性看護師がいると、とても助かります。

男性看護師が女性社会で上手く働くポイント

いくつかのポイントを押さえて立ち回ることで、男性看護師も女性が多い職場で自然体に、信頼されながら働くことができます。

適度な距離を保つ

女性が多い職場では、会話や雑談が人間関係の大きな部分を占めています。そんな中で、男性看護師がうまく立ち回るには、自分の主張を控えつつ、相手の話をしっかり聞く「聞き役」のスタンスが非常に有効です

ただし、近づきすぎると「馴れ馴れしい」と思われたり、逆に距離を取りすぎると「冷たい」と感じられる可能性もあります。

誰に対しても一定の距離感を保ちつつ、誠実な態度で接することが、円滑な人間関係を築くポイントとなります。

力仕事や夜勤などで頼られる場面は積極的に行動する

男性看護師に対して職場から期待されることの一つが、体力を活かしたサポートや、夜勤などの負担の大きい勤務への対応力です。

例えば、患者の体位交換や移乗、急変時の対応など、体力や冷静な判断力が求められる場面では、自ら進んで行動することで、チーム内での信頼を築くことができます。

また、現場では「コードホワイト」と呼ばれる主に男性看護師が招集される場面があります。

コードホワイトとは?

コードホワイトとは、暴言・暴力・パニックなどの危険行動を起こす患者や来訪者への緊急対応を要請するコードです。男性看護師が体力面などから、積極的に呼ばれることが多いです。

「男だからやって当然」と感じる場面があるかもしれませんが、それを前向きに受け止め、「役に立てる場面ではしっかり貢献する」という意識を持つことで、職場の中での存在価値を高めることができます。

相談できる男性看護師の仲間を見つける

女性社会で働くうえで、自分だけで悩みを抱え込むのは大きなリスクです。そんなときに、同じ立場の男性看護師とつながることで、「自分だけじゃなかったんだ」と感じられたり、ストレスの発散や有益なアドバイスを得ることができます。

同じ職場に限らず、看護学校時代の同期、SNS、地域の勉強会や研修などを通じて、横のつながりをつくっておくと安心感が生まれます。

困ったときに気軽に相談できる仲間がいることは、長く看護師として働き続けるための大きな支えになります。

男性看護師がキャリアアップ・収入アップする方法

男性看護師として将来に備えるには、収入とキャリアの両面で戦略的に動くことが大切です。

スキルアップや資格取得する

看護師としての基礎的な業務が慣れてきたら、専門的な知識や技術を身につけることで、キャリアの幅が一気に広がります

以下の専門資格を取得すると高度な医療現場での活躍が可能になり、手当が支給され年収が上がります。

  • 認定看護師
  • 専門看護師
  • 認定看護管理者

また、救急看護・集中ケア・緩和ケアなど、専門分野に特化することで、医師や多職種との連携の中で中心的な役割を担えるようになり、責任あるポジション=報酬の高いポジションへと繋がる可能性が高まります

管理職を目指す

師長や看護部長といった管理職は、一般職の看護師に比べて基本給が高く、手当も充実しています。

管理職は、一般職の看護師よりも年収で50〜100万円ほど高くなることが多いです。

マネジメント業務にはスタッフのシフト管理、教育指導、部署運営などが含まれるため、コミュニケーション力や調整力といった男性看護師に強みとされるスキルが活かしやすいです。

夜勤を増やす

短期的な収入アップを目指すなら、夜勤手当の活用が非常に効果的です。

病棟勤務では1回あたり8,000円~15,000円程度の夜勤手当がつくことが多く、月に数回増やすだけでも数万円〜10万円近い上乗せが可能になります。

体力的な負担はありますが、若いうちは無理のない範囲で夜勤回数を増やすことで、年間収入を底上げする戦略として活用できます。

夜勤専従として勤務し、短期間で高収入を得る方法もあります。

訪問看護ステーションを立ち上げる

将来的な独立や大きな収入増を目指すなら、自ら訪問看護ステーションを開業するという選択肢もあります

訪問看護は今後ますます需要が高まる分野であり、地域医療や在宅医療の担い手として、地域に根ざしたビジネスモデルを築くことが可能です

開業には資金や準備が必要ですが、看護師の経験と人脈を活かしながら、収益性の高い事業として成り立たせることも十分に現実的です。

男性であることが経営者としての安心感につながる場面も多く、職員や患者家族との信頼構築にもプラスに働きます。

男性看護師が理想の職場を探す方法

男性看護師として長く働くには、環境との相性がとても重要なので、自分に合った職場の見つけ方を押さえておきましょう。

知人に紹介してもらう

すでに看護師として働いている知人や先輩から職場を紹介してもらう方法は、職場の実情を事前に知ることができるという大きなメリットがあります。

「人間関係はどうか」「男性看護師の割合」「残業の実態」など、求人票や面接ではわからないリアルな情報を教えてもらえる可能性が高いため、理想の職場に出会いやすくなります。

ネットの情報よりもリアルな声が聞けるので、入職後のミスマッチが少ないと言えます。

転職サイト・エージェントを利用する

看護師専門の転職サイトやエージェントを活用することで、非公開求人や男性看護師を積極的に採用している職場情報にアクセスできるのが強みです。

エージェントは希望条件(夜勤の有無、男性の割合、教育体制、収入アップなど)をヒアリングしたうえで、自分に合った職場をプロの目線で提案してくれるため、初めての転職でも安心して進められます。

転職エージェントのサポート内容
  • 自分に合った求人の提案
  • 履歴書や職務経歴書の書き方
  • 面接対策
  • 職場の内部情報の提示
  • 面接日の日程調整
  • 面接の同行
  • 条件交渉
  • 入職日の日程調整
  • アフターフォロー など

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看護roo!

レバウェル看護

マイナビ看護師



ナース専科

ナースではたらこ
総合評価
5.0

4.8

4.6

4.5

4.4
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対応エリア全国全国全国全国全国
ポイント求人数が最大級
都市部に求人が多い
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看護師派遣として働ける
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非公開求人が多い
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職場の内部情報について詳しい
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大手人材紹介会社が運営
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看護師転職サイトの比較(2025年4月現在)

ここでは、おすすめの看護師転職サイトを5つご紹介します。

看護roo!

出典:看護roo!
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レバウェル看護(旧:看護のお仕事)

出典:レバウェル看護
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サービス概要
サービス名レバウェル看護
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公式サイトhttps://kango-oshigoto.jp/

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マイナビ看護師

出典:マイナビ看護師
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サービス概要
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公式サイトhttps://kango.mynavi.jp/

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ナース専科(旧:ナース人材バンク)

出典:ナース専科
ナース専科の特徴
  • 地方求人に強い
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ナース専科は、地域ごとの求人情報に詳しいため、地方在住の方でも利用しやすいです。また、多様な勤務形態(正社員、パート、夜勤専従、時短勤務など)に対応しており、様々な求人を取り扱っています。
地方での転職を考えている方や、育児や家庭と両立した働き方を探している方にオススメです。

サービス概要
サービス名ナース専科
求人数20万件以上
対象エリア全国
料金無料
運営会社株式会社エス・エム・エス
職業紹介許可番号:13-ユ-190019
公式サイトhttps://nurse-senka.jp/

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ナースではたらこ

出典:ナースではたらこ
ナースではたらこの特徴
  • 逆指名制度がある
  • 24時間対応
  • キャリアアドバイザーにじっくり相談できる
  • 公式LINEとアプリがある
  • 非公開求人が多い

ナースではたらこは、希望に寄り添ったサービスと柔軟な対応で、多くの看護師に支持されています。特に「逆指名制度」「24時間対応」という独自の特徴は、転職活動をよりスムーズかつ効率的に進める助けとなります。
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サービス概要
サービス名ナースではたらこ
求人数95,000件以上
対象エリア全国
料金無料
運営会社ディップ株式会社
職業紹介許可番号:13‐ユ‐303788
公式サイトhttps://iryo-de-hatarako.net/

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まとめ

男性看護師はまだ少数派であり、女性が多い職場ならではの難しさを感じることもあります。
しかし、聞き役に徹する・力仕事で貢献するなど、いくつかの工夫でストレスなく働くことができます。

さらに、スキルアップや管理職への挑戦、夜勤や開業といった選択肢を活かすことで、収入アップやキャリアの幅を広げることも可能です

男性看護師ならではの強みを活かしながら、自分に合った働き方を見つけて、長くやりがいを持って続けられる職場を探していきましょう。

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