「給料が割に合わない」と感じる看護師は少なくないと思います。
この記事では、厚生労働省の最新データと私の実体験をもとに、看護師の給料が「割に合わない」と感じる理由を徹底解説します。
さらに、「今の業務内容のまま、年収を50万〜100万円アップさせる現実的な方法」も包み隠さずお伝えします。
ホスキャリコ(現役看護師)他職種の友人や知り合いに、「看護師は給料が良くていいよね〜」と言われてよくイラッとします笑 「これだけ大変な仕事なんだからもっと給料上げてほしい」というのが本音です。
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看護師の給料は安いわけではない?
看護師と全職種の平均給料を比較し、数字だけを見ると、看護師の給料はそこまで低いわけではないことが分かります。
看護師と他職種の給料の比較
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約520万円であり、全職種の平均年収480万円よりも40万円も高いです。
| 平均月給 | 平均賞与額 | 平均年収 | 平均年齢 | |
|---|---|---|---|---|
| 看護師 | 36万3,500円 | 83万5,000円 | 約520万円 | 40.8歳 |
| 全職種 | 33万400円 | 約80万円 | 約480万円 | 44.1歳 |
・看護師の給料には「夜勤手当」が含まれている
・全職種平均は「日勤のみ」の人も多い
・時給換算すると、実はそこまで高くない…
この数字だけ見ると、「看護師は給料もいいし、恵まれている」と思われがちです。
実際に、他の医療職と比べてみると、その「割に合わなさ」がよりハッキリと見えてきます。
世間一般から見れば「看護師は高給取り」に見えます。しかし、不規則な生活、プレッシャーなどをすべて金額換算したとき、この「プラス40万円」は果たして妥当でしょうか?
看護師とその他の医療職種の比較
| 順位 | 職種 | 平均年収 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 薬剤師 | 599万円 | 6年制・基本給が高い |
| 2位 | 助産師 | 580万円 | 専門手当が手厚い |
| 3位 | 保健師 | 521万円 | 夜勤なしでこの額 |
| 4位 | 看護師 | 520万円 | 夜勤・残業あり |
| 5位 | 臨床検査技師 | 504万円 | 検査専門・夜勤少なめ |
| 6位 | 理学療法士 | 444万円 | 日勤のみ・昇給緩やか |



保健師は夜勤がないのに看護師よりも年収高いの…?検査技師ともそんなに変わらないんだ…。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師は医療職種の中ではそこまで年収が高いとは言えません。1位の薬剤師の年収よりも、看護師は80万円も低いです。
看護師は月に平均4〜5回の「夜勤」をしています。仮に夜勤手当を年間50〜60万円もらっているとすると…?
「もし夜勤をしなかったら、看護師の給料は臨床検査技師よりずっと低くなる」という事実が見えてきます。
看護師の給料が割に合わないと感じる理由【7選】
データ上の年収は高くても、その中身を見ると「労働の対価として安すぎる」と感じる瞬間があります。
特に「割に合わない」と叫びたくなる7つの理由を深掘りします。
①命を預かる責任が大きすぎる
医師の指示通りに動くだけでなく、異常の早期発見、急変対応など、瞬時の判断ミスが「患者さんの死」に直結します。
特に循環器やICUなどでは、モニターのアラーム音一つに神経をすり減らす日々です。それなのに、責任の重さが給料明細(特に基本給)に反映されていないと感じる瞬間、虚無感に襲われます。



ドクターと同じように人の命を背負っているのに、給料はコメディカル以下…。このプレッシャー代、どこに含まれているの?と思いますよね。
②「前残業」が当たり前(サービス残業)
定時の30分〜1時間前に来て情報収集、点滴の準備、着替え…。これらはすべて「業務」のはずですが、多くの病院では「自己研鑽」や「準備」として処理され、1円も出ません。
「始業時間の5分前にタイムカードを切る」という暗黙のルールに疑問を持つ人は多いはずです。
一般企業なら「PCを立ち上げた瞬間」から給料が発生します。毎日30分の前残業を月20日続けると、年間120時間ものタダ働きをしている計算になります。



総合病院で働いているときは、始業時間の1時間前に出勤してカルテから情報収集していました。1日3〜4時間は残業していて、残業代はゼロでした。タイムカードも存在しませんでした。今思い返すとブラックだった…
③体力重視の仕事が多い
看護業務のほとんどが重労働です。体重のある患者さんの体位変換、入浴介助、オムツ交換。コルセットを巻いて、鎮痛剤を飲みながら笑顔でナースコールに対応する…。
この肉体的負担に対するケアや手当があまりにも少なすぎます。
④夜勤や残業で生活が不規則になりがち
「夜勤明けの肌荒れ」「生理不順」「不眠」。
人間が寝るべき時間に働き、明るい時間に無理やり寝る生活は、確実に寿命を削っています。
夜勤手当(1回1万〜1.5万円程度)をもらっても、割に合わないと感じる看護師は少なくないのではないでしょうか?



総合病院時代は、夜勤手当の2万円はいらないから、夜勤をせずに健康な生活と体を手に入れたいと思っていました笑
⑤休日に「勉強会」や「委員会」のため出勤させられる
これぞ看護師の「割に合わない」最たるものです。
せっかくの休みなのに、「病棟会」「委員会」「看護研究」のために私服で病院へ……。しかも「強制参加」の空気なのに、給料が出ないケースがほとんどです。



業務に直結する内容なら業務時間内にやるべきですよね。貴重な休日をタダで捧げるなんて、ボランティア精神にも限界があります。
⑥感染症などの「危険手当」がない
コロナ禍で浮き彫りになりましたが、インフルエンザ、結核、疥癬、肝炎……。常に感染リスクと隣り合わせです。
自身が感染するリスクだけでなく、「家族に移してしまうかもしれない」という精神的ストレスも抱えています。しかし、それに対する手当は雀の涙、あるいはゼロという病院がほとんどです。
⑦昇給率が低く、長く働いても給料が増えない
「新人の頃はそこそこ貰えていたのに、5年目、10年目になっても手取りが変わらない……」
看護師の昇給額は、一般企業に比べて低い傾向にあります。責任や委員会などの役割だけが増え、ラダーが上がっても給料は月数千円アップ程度です。
「お局様と自分の給料があまり変わらない」という事実に気づいた時、転職を考える人が急増します。
看護師の給料が上がりにくい理由
残念ながら、看護業界には個人の努力ではどうにもならない「構造的な壁」が存在します。
病院の売上(診療報酬)は国が決めている
一般企業なら、良いサービスを提供して単価を上げることができますが、医療の値段は国が一律に決めています。
どれだけあなたが手厚い看護を提供しても、病院に入ってくる収益(入院基本料や処置料)の上限は決まっているのです。 つまり、「原資(給料の元手)」が増えにくい構造の中にいる以上、大幅な昇給は望めません。
「看護の質」を数字で評価するのが難しい
営業職のように「売上1,000万円達成!」といった明確な数字が出ないのが看護師の仕事です。患者さんの精神的ケアや、事故を未然に防いだ「気付き」は、素晴らしい能力ですが数値化できません。
その結果、どうしても評価基準が「経験年数(年功序列)」にならざるを得ず、「仕事ができない先輩の方が給料が高い」という理不尽な逆転現象が起きてしまうのです。
看護師の給料をアップさせる方法
ただ「頑張る」のではなく、戦略的に動かなければ給料は上がりません。今の職場でできることから、環境を変える方法まで、現実的な選択肢は以下の4つです。
スキルアップや資格を取得する
看護師としての基礎的な業務が慣れてきたら、専門的な知識や技術を身につけることで、キャリアの幅が一気に広がります。
以下の専門資格を取得すると高度な医療現場での活躍が可能になり、手当が支給され年収が上がります。
- 認定看護師
- 専門看護師
- 認定看護管理者
また、救急看護・集中ケア・緩和ケアなど、専門分野に特化することで、医師や多職種との連携の中で中心的な役割を担えるようになり、責任あるポジション=報酬の高いポジションへと繋がる可能性が高まります。
取得までの費用(数百万)や時間(半年〜数年の休職)を考えると、「元を取る」までには相当な時間がかかります。手当の相場も月5,000円〜1万円程度が一般的です。
夜勤の回数を増やす
最もシンプルかつ即効性のある方法が夜勤手当による加算です。
月4〜6回程度入れば、年間で数十万円の差がつくこともあります。ただし、体調や家庭の事情とのバランスが重要です。



短期的に稼ぐならアリですが、長くは続きません。
同じ職場に長く勤めて管理職を目指す
看護師の給与は、基本的に「経験年数」に応じて少しずつ上がっていきます。特に公立病院や大規模な民間病院では、勤続年数が長くなることで昇給する仕組みが整っています。
さらに、リーダーや主任、師長といった管理職ポジションに就くと、役職手当や管理職手当が支給されるため、年収が大きくアップします。
高給与の職場へ転職する
最も確実で、即効性があるのがこれです。
病院の種類や規模、地域によって看護師の給与水準は大きく異なります。たとえば、公立病院や大学病院、訪問看護ステーションなどでは比較的高年収を狙いやすい傾向があります。
自身のスキルや希望する働き方に合った高給与の職場へ転職することも、収入アップへの近道です。
失敗しない!割に合う職場を見つけるためのポイント
せっかく勇気を出して環境を変えたのに、「聞いていた話と違う」「人間関係が最悪だった」なんてことになったら、また辞めざるを得なくなってしまいます。
以下のポイントを押さえて、「長く働ける、割に合う職場」を確実に見極めましょう。
自己分析して最適な職場を知る
まずは自分が仕事に対して求めている条件を整理しましょう。
「給料が高ければ、多少の残業は我慢できる?」「人間関係よりも年収重視?」
おすすめは、紙に書き出して「優先順位」をつけることです。
【絶対に譲れない条件】
- 夜勤なし
- 年収450万以上
- 通勤30分以内
【妥協できる条件】
- 多少の残業はあり(残業手当が出ることは必須)
- 臨床スキルの向上(今は維持できればOK)



私は子どもが生まれてからは、「夜勤なし」「土日休み」を優先して転職先を探しました。ライフステージによって、優先順位が変わるのは当たり前です。
「基本給」と「賞与(ボーナス)」の内訳を見る
これが一番の落とし穴です。月収が高く見えても、実は「夜勤手当」や「一律手当」でカサ増しされていて、基本給が極端に低い(16〜17万円など)ケースがあります。
賞与や退職金は「基本給」をベースに計算されるため、「基本給が高い職場」こそが、長く働いて得をする職場です。
求人票の「月給」ではなく、「基本給」の欄を必ず確認してください。基本給が低いと、ボーナス「4.0ヶ月分」と書かれていても、実際の手取りは少なくなります。
転職サイトを活用する
自分の希望が固まったら、次は情報収集です。ここで転職サイト(エージェント)を使わない手はありません。
ハローワークや病院のホームページに載っている求人票は、あくまで「表向きの情報」です。「残業なし」と書いてあっても実際はサービス残業が横行していたり、「アットホーム」と書いてあってもお局様が支配していたり…。
また、病院側が無料で掲載できるため、ブラックな職場が多い傾向にあります。
転職サイトのエージェントは、病院の「内部事情」を知っています。「あそこの師長さんは厳しいですよ」「離職率が高いのでおすすめしません」といった、求人票には載らないリアルな情報を教えてもらうことで、ブラックな職場を回避できる確率がグッと上がります。
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まとめ
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